過去数年において、UAEは税務システムを合理化し、国家の収入を多様化させるべく、さまざまな変革を行ってきました。2018年1月に付加価値税(VAT)の導入が始まり、2019年4月に経済的実体規制(ESR)と国別報告(CbCR)の導入と続きました。
今回発表されたのは2024年6月1日から、法人税の導入が始まります。法人税は9%となります。法人税が導入されても、日本に法人設立するよりは税率が低くまた、事業拡大の見込みも大いにあると思われます。
目次
発行日
上記で説明した通り法人税は、2023年6月1日以降開始する事業年度から適用されます。事業年度が2023年1月1日~2023年12月31日である企業には2024年1月1日から法人税が適用され、法人税申告期限は2025年半ば頃になると思われます。ですので法人税導入前に法人設立をしておいた方が、無税の期間が長くなるという事です。
法人税対象企業とは
法人税は多くの企業に適応されますが、次に当てはまる企業は例外となります。
- 天然資源採掘業を行う企業については、引き続き各首長国で公表されている法令が適用されます。
- 商業ライセンスが要求されない収益獲得活動である給料や投資収入など、個人が稼得した所得は対象外となります。
- すべての条件を満たすフリートレードゾーン内の登録企業で、UAE本土でビジネスを行わない企業についても適用対象外です。
法人税率・免税
法人税が適応される企業は次のようになります。
・年間の課税所得が375,000AED(13,125,000円)以下の場合:0%
・年間の課税所得が375,000AED(13,125,000円)以上の場合:9%
上記が法人税対象条件となります。
しかし、下記の所得につきましては無税ですのでご安心ください。
・株主構成によるUAE企業からの株主配当収入
・キャピタルゲイン
・グループ内による利益
※UAE国内での支払いや、国境を跨いだ支払いに対する源泉微収税は導入されません。